たまねぎの皮、何枚剥くのが適切か?実際に調査してみました
たまねぎを調理する際、一般に皮は2枚以上剥かない方が良いとされていますが、果たしてその通りなのでしょうか。外側の皮を剥くと中から白い部分が現れますが、その白い部分に達するためには何枚剥くのが適切か、今回はその点について実際に検証してみました。
なぜたまねぎの皮を2枚以上剥くと良くないとされるのでしょうか?東京慈恵会医科大学付属病院の栄養部長、赤石定典氏によると、たまねぎの外側の層には健康に役立つポリフェノールのケルセチンや、ミネラル類のカルシウム、マグネシウムが多く含まれています。これらの層を剥いてしまうと、大切な栄養素を多く失ってしまいます。
そこで、実際に1枚の皮だけを剥いて十分かどうかを検証してみることにしました。
まず、実験で使用するたまねぎを紹介します。1枚の皮を慎重に剥いたところ、皮の下の部分は部分的に白くなっていましたが、まだたくさんの茶色い皮が残っているのが見て取れます。
たまねぎの皮の剥き方は、出荷される際の状態によっても異なります。中には1枚剥くだけで十分な白い部分が露出するものもあれば、1枚ではほとんど全体が茶色のままのものもあります。
このようにたまねぎには個体差がありますので、白い部分が見えるまで皮を剥き続け、その層を「第1層」と定義します。
茶色い部分は非常に硬く、食用には向きませんが、この点については後ほど詳しく説明します。
次に、皮を2枚、3枚剥いた状態を観察します。2枚剥くと、上部に少し茶色が残りますが、大部分は白くなります。さらに3枚剥くと、茶色い部分がほぼ消え、わずかに緑がかった部分が見えるものの、ほとんど白くなります。
こうして1枚や2枚剥いたたまねぎを実際に食べてみました。茶色い部分が多いたまねぎでも、境界近くまでは食べることができました。白い部分はカットして試食し、ペラペラでジューシーさは少なく、かなり硬いですが、食べられないわけではありません。味はわずかにたまねぎ特有の辛味があります。
さらに、1枚や2枚剥いたたまねぎの茶色い部分も試食しましたが、こちらは非常に硬く、噛み切れないほどで食べるのは困難でした。
最後に、これらのたまねぎを油で炒めてみたところ、固さが増すような感じがしましたが、それでも食べられないほどではありませんでした。
1枚や2枚皮を剥いたたまねぎの茶色い部分を調理してみたところ、炒めてもその硬さは変わらず、柔らかくなることはありませんでした。どうやら、この部分はどのように調理しても食べるのが困難なようです。
さらに、皮を3枚剥いたたまねぎを試食した結果、その透明感のある白さが特徴で、たまねぎ特有の風味や甘みが強調され、適度な辛みも感じられる本格的な味わいが楽しめました。この状態のたまねぎは、食感もジューシーで柔らかく、非常に満足のいくものでした。
一方、若干緑がかった皮の部分は白い部分に比べると硬さが若干増し、甘みも控えめでしたが、それでも十分美味しいと感じました。
たまねぎの皮の色による味や食感の違いについても詳しくまとめてみました。この検証の詳細は動画で解説しており、より深い理解を得るためにぜひご覧ください。
まとめると、たまねぎの皮は通常、2枚以上は剥かないことが推奨されていますが、たまねぎによっては2枚剥がなければならない場合もあります。特に茶色い部分が残る場合はその部分が非常に硬く、味も劣るため食べるのが難しいかもしれません。栄養を考慮すると食べる価値はありますが、食感はかなり硬くなるため、茶色の部分が減るまで剥くことがおすすめです。
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