日本中で愛され、まるで国民食のような存在のラーメン。このラーメンを祝うために設けられた特別な日が7月11日の「ラーメンの日」です。この日がラーメン記念日とされる理由や、日本各地で行われるイベントについてご紹介します。また、ラーメンに関連する他の記念日もお伝えします。
「ラーメンの日」が7月11日に決まった背後には面白い由来があります。この日を選んだのは、ラーメン業界を盛り上げ、日本独自のラーメン文化を支えようとする一般社団法人日本ラーメン協会で、2018年に記念日として制定しました。
この日付を選んだ理由は二つあります。一つは、数字の「7」と「11」がそれぞれレンゲと箸を象徴しており、ラーメンを食べる際に使う道具を表しているからです。もう一つの理由は、日本で初めてラーメンを食したとされる徳川光圀の誕生日が7月22日であるため、彼を記念してこの月が選ばれました。光圀は、中国の儒学を重んじ、その文化の流れを汲む中で中国人儒学者が紹介した料理にラーメンの原形が見られると言われています。水戸市では、この歴史を讃え「水戸藩らーめん」として当時のラーメンを再現しています。
また、ラーメンの歴史はさらに遡ることができ、1488年に京都の僧が「経帯麺」というラーメンに似た料理を食べていた記録が発見されたこともあります。
このように、「ラーメンの日」は単なる記念日ではなく、ラーメンの豊かな歴史と文化を祝う日として位置づけられており、全国で様々なイベントが開催され、ラーメンファンにとっては楽しみな日となっています。
ラーメンにちなんだ特別な記念日の集まり
2月6日はジローデーです。これは、東京の三田にある有名な「ラーメンジロー」に敬意を表して名付けられた日で、名前の由来は「週刊プレイボーイ」誌によるものです。数字の「2(じ)6(ろ)」の語呂合わせからこの日付が選ばれました。具体的にいつから始まったかは記録されていません。
3月5日は安藤百福記念日で、インスタントラーメンの発明者である安藤百福の生誕100周年を記念して2010年に制定されました。この日は安藤百福の実際の誕生日です。
4月10日は辛ラーメンの日とされ、韓国の代表的な辛い味のラーメンを広めるために農心ジャパンによって設定されました。「辛い」という意味の英語「Hot」と、「4(フォー)10(ト)」の語呂合わせで日付が決定しましたが、始まりの年は明らかにされていません。
4月25日は室蘭カレーラーメンの日で、2006年に「北海道ラーメン第四の味」として室蘭カレーラーメンを推進した室蘭商工会議所が記念しています。この日は「室蘭カレーラーメンの会」の設立日です。
8月2日はベビースターラーメンの日で、2018年におやつカンパニーが設定しました。この日は、「8(おや)2(つ)」の語呂合わせから来ています。
8月25日は即席ラーメンの日で、1958年8月25日に世界初の即席ラーメンが販売されたことを記念して日清食品が設定しました。
10月1日は天下一品の日で、滋賀県大津市に本店を構えるラーメンチェーン「天下一品」が感謝を込めた祭りとして1999年から毎年開催しています。この日付は「10(てん)1(いち)」の語呂合わせからです。
10月2日はとんこつラーメンの日で、とんこつラーメンの発祥地である福岡県久留米市の認知度を高める目的で久留米ラーメン会によって設定されました。「10(とん)2(こつ)」の語呂合わせから日付が決まりました。
10月29日は凄麺の日で、ヤマダイ株式会社が自社製品「凄麺」を推進するために設定しました。2001年10月29日に最初の製品が発売されたことが由来です。
11月3日はちゃんぽん麺の日で、1988年に長崎県製麺組合連合会が制定しました。この日は長崎の食文化の象徴としてちゃんぽん麺を祝うために食文化の日とされています。
11月7日はマルちゃん正麺の日で、東洋水産が「マルちゃん正麺」の美味しさを広める目的で2017年にこの日を制定しました。選ばれた日付は、商品が市場に出た2011年11月7日を記念しています。
11月11日は棒ラーメンの日で、マルタイが設立60周年を記念して棒ラーメンをより多くの人々に認識してもらうために2020年に設定しました。11月と棒ラーメンの形状が「11」と見えることから日付が選ばれました。
また、11月11日または毎月11日はめんの日とされています。これは全国製麺協同組合連合会がめん類への興味を一年中持続させる目的で設定したものです。数字の「1」を麺に見立て、「11」を細長い麺の形として、さらに「11(いい)」という語呂合わせから来ています。特に11月11日はより縁起が良いとされています。
これらの記念日は、ラーメンの多様性とその文化的重要性を祝うために設けられた特別な日々です。それぞれが特定のラーメンスタイルや歴史的瞬間、またはラーメンに関わる人物への敬意を表しています。
「ラーメンの日」イベント案内
2024年に開催される、麺をフィーチャーした様々なイベントを紹介します。
※この情報は2023年のもので、2024年の詳細が決定され次第更新されます。
【麺の祭典 東京2023】
開催期間: 2023年10月26日(木)から11月5日(日)、10時30分から20時30分まで。10月31日(火)と11月5日(日)は18時まで。
開催場所: 東京都世田谷区、駒沢オリンピック公園中央広場。
【北の大地の麺フェス 札幌2023】
開催期間: 第一部は2023年5月15日(月)から21日(日)、第二部は2023年5月23日(火)から28日(日)、毎日10時から21時まで。
開催場所: 北海道札幌市中央区、大通公園西8丁目。
【名古屋麺の祭り 2023】
開催期間: 第一部は2023年1月24日(火)から29日(日)、第二部は2023年1月31日(火)から2月5日(日)、第三部は2023年2月7日(火)から12日(日)、各10時30分から20時30分まで。日曜は18時まで。
開催場所: 愛知県名古屋市、久屋大通公園エディオン久屋広場。
【秋田麺フェスタ 2023】
開催期間: 2023年4月29日(土)から5月7日(日)、9時30分から18時まで。
開催場所: 秋田県横手市、秋田ふるさと村おまつり広場。
【仙台麺の集い 2023】
開催期間: 2023年4月28日(金)から5月7日(日)、11時から20時まで。最終日は18時まで。
開催場所: 宮城県仙台市、杜の広場公園。
【福島麺ショー 2023】
開催期間: 2023年5月2日(火)から7日(日)、10時から19時まで。最終日は17時まで。
開催場所: 福島県福島市、四季の里。
【八街!絶品麺祭り 2023】
開催期間: 第一波は2023年5月12日(金)から14日(日)、第二波は2023年5月19日(金)から21日(日)、第三波は2023年5月26日(金)から28日(日)、第四波は2023年6月2日(金)から4日(日)。金曜は17時から21時、土日は10時から20時。
開催場所: 千葉県八街市、けやきの森公園。
【浅間温泉麺と音楽の祭典】
開催期間: 第一波は2023年4月7日(金)から9日(日)、第二波は2023年4月14日(金)から16日(日)、10時から20時まで。日曜は17時まで。
開催場所: 長野県松本市、ホットプラザ浅間。
【楽天イーグルス 麺フェスティバル】
開催期間: 2023年4月11日(火)、12日(水)、14日(金)は15時から試合終了30分後まで、4月15日(土)は11時から試合終了30分後まで、4月16日(日)は10時から試合終了30分後まで。
開催場所: 宮城県仙台市、楽天モバイルパーク宮城正面広場。※試合観戦チケットは不要で、誰でも楽しめます。
【「麺文化の日」について】
麺料理を称える日についての理解が深まりました。日本の代表的な麺料理には「札幌麺」「博多麺」「喜多方麺」がありますが、これらを超える多様な地域ごとの特色ある麺料理が存在します。麺料理は日本国内だけでなく、世界各国で愛されています。特にアメリカでは、お寿司や天ぷらと並ぶ日本食の人気メニューとして、特に豚骨麺が好まれていることが知られています。世界中で日本発の麺料理文化がさらに広まり、愛され続けることを願っています。
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