自宅でできる絹の着物の洗い方
絹製の着物は家で洗えるのでしょうか?自宅での絹の着物の洗い方をご紹介します。
価値が高い着物や特に大事にしている着物は、プロのクリーニング店に任せるのが普通です。でも、普段着る着物やリサイクルの着物なら、家で洗えたら便利ですよね。
絹の着物を家で洗うときには、以下のようなトラブルが起こることがあります:
- 色が白っぽく変わる
- 肌ざわりが悪くなる
- 縮む
- 色が落ちる
これらのトラブルは、絹が摩擦や水に弱いために起こります。特に、水にぬれた状態でこすると、繊維が毛羽立って白っぽく変色したり、肌ざわりが悪くなったりします。また、絹を含む天然繊維は、縮みやすく、色落ちしやすい性質があります。
それでも、次のような絹の着物であれば、自宅で洗っても大丈夫かもしれません:
- 万が一ダメになっても惜しくない着物
- 単衣仕立ての着物
- 紬などのざらざらした感触の着物
一方、次のような着物は、自宅で洗わない方がよいでしょう:
- 高価な着物や大切にしている着物
- 金箔など特別な技術が使われている着物
- 袷仕立ての着物
- 縮緬生地や大島紬などのなめらかな感触の着物
- 色が濃い着物
絹の着物の正しい洗い方と注意点
絹の着物を洗うときには、以下の点に注意してください。
- 中性洗剤を使うこと
- 水温は常温かぬるま湯を選ぶこと
- 洗う、すすぐ、脱水する際は優しく行うこと
- 陰干しすること
- アイロンは低温でかけること
絹はタンパク質が主成分で、弱アルカリ性の洗剤で洗うと変性する恐れがあります。そのため、中性洗剤を使用しましょう。絹は摩擦にも弱いため、洗う際やすすぎ、脱水の工程は優しく行う必要があります。また、紫外線による黄変を防ぐためには陰干しを、熱による変性を防ぐためにはアイロンを低温でかけることが大切です。
着物の洗い方としては、手洗いと洗濯機洗いのどちらも可能です。絹の着物は、「絹用洗剤を使って手洗いする」か「おしゃれ着用洗剤を使って洗濯機洗いする」のいずれかが一般的です。いずれの方法も、絹の特性に配慮し優しく洗うことが重要です。
洗濯する着物は、単衣仕立ての紬で、繊維を燃やして絹であることを確認しています。
手洗いの場合は、「シルクランドリー」という絹専用洗剤を使います。洗い桶に水かぬるま湯を張り、洗剤を溶かした中で着物を数回優しく押し洗いします。汚れがひどい場合は、少し浸け置きすることも効果的です。その後、水がきれいになるまで優しくすすぎます。脱水後は、バスタオルで包んで水分を吸い取り、低温でアイロンをかけ、完全に乾くまで陰干しします。
洗濯機洗いの場合は、「エマール」というおしゃれ着用洗剤を使います。着物を洗濯ネットに入れ、おしゃれ着コースで洗濯します。洗濯後は、一度洗濯機の蓋を開けて、着物が水にしっかり浸かるように手で押し込みます。その後、手洗いと同様に低温でアイロンをかけ、完全に乾くまで陰干しします。
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