PTA役員ってどうやって決めるの?まずは基本を知ろう
PTA(Parent-Teacher Association/保護者と学校をつなぐ団体)の役員は、学校生活を支える大切な存在です。
でも、役員決めになると…
何を基準に決めればいいの?
緊張してしまう…
どう断ればいい?
トラブルが起きそうで不安…
という声がよく聞かれます。
この記事では、PTA役員決めの基礎知識・実践方法・トラブル回避までを、初めてでもわかるように段階的に解説します。
そもそもPTA役員って? 役割と目的
PTA役員の主要な目的
PTA役員の大きな目的は、
学校と家庭の連携を良くする
子どもたちの安全・生活環境を整える
保護者と教員の意見交換を行う
など、学校生活全体の質を高めることです。
役員には種類がありますが、代表的なのは次の通りです:
- 会長・副会長
- 書記(記録・連絡)
- 会計(予算・支出管理)
- 学年代表(学年ごとの調整役)
PTA役員決めの基本ルール(学校・自治体ごとの差あり)
ルールを確認することが最初の一歩
学校ごとにルールが違うことがあります。
まずは、
✔ PTA会則
✔ 学校からの案内(文書・Web)
✔ 学年ごとの取り決め
を確認しましょう。
この確認だけで、当日の混乱をかなり減らせます。
公平・透明性を意識することが大切
役員決めは、参加者みんなが納得しやすい形で進めるほど、後の協力関係がスムーズになります。
代表的な役員決めの進め方(実践ステップ)
① 事前説明会・案内の共有
決める前に、日時・場所・役員の内容・決め方のルールをあらかじめ文書や連絡網で共有します。
※ できれば1〜2週間前に案内を出すと、心理的な負担が減ります。
② 意向調査(アンケート)を行う
あらかじめ「役員をやれますか?」というアンケートを収集すると、当日の決め方が楽になります。
例:
■ 役員を前向きに検討できる
■ 忙しくて難しい
■ 一部の役割ならできる
といった選択肢で集めると公平です。
③ 候補者リストを整理する
集めた意向に基づき、
候補者リスト
役割の説明
必要人数
を整理します。
④ 当日の話し合い・決定プロセス
当日は、できるだけ対話ベースで進めるのがおすすめです。
一般的な進め方:
全体の趣旨を共有
候補者を示す
意見・希望を聞く
合意形成
決定
決め方の具体例(4つの方法)
① 立候補方式
自ら手を挙げた人が優先される方法です。
✔ メリット
→ 積極的な参加者が集まりやすい
❌ デメリット
→ 手を挙げない人が不公平感を持つ可能性
② 抽選方式
紙やくじで公平に決める方法です。
✔ メリット
→ 偏りが起きにくい
✔ デメリット
→ 希望が反映されにくいこともある
③ 意向優先+調整方式
アンケート結果をもとに、希望者から優先して決める方法です。
✔ メリット
→ 希望を尊重しやすい
✔ デメリット
→ 希望が重なると再調整が必要
④ 役割ごとの合意決定方式
役割ごとに誰が向いていそうかを話し合いながら決める方法です。
✔ メリット
→ 得意分野を活かせる
✔ デメリット
→ 時間がかかる場合あり
決めるときの“言葉の工夫”と雰囲気づくり
否定しないことを大切に
意見が異なる場合も、
「ありがとうございます。意見として参考にします」
のように、一旦受け止める姿勢が大切です。
「やる・できる・助けたい」だけでなく「できない理由」もOKとする
人それぞれ事情があります。
率直に伝えられる雰囲気をつくることが公平さにつながります。
やむを得ず断りたい場合の伝え方(礼儀 × 円滑)
断ることは悪いことではありません。大切なのは伝え方です。
① 正直かつ簡潔に伝える
例)
「仕事の関係で時間的な余裕がないため難しいです。ご理解ください。」
② 協力の意志を示す(不足を補う発言)
「日程調整や案内の印刷など、部分的に協力できることはあります。」
こうした言葉は、前向きさが伝わります。
よくある悩み・トラブルと解決策
悩み① 全員がなかなか手を挙げない
→ 希望調査→意向共有→小さな役割分担 を先に決めると、負担感が下がります。
悩み② 役員が偏る/同じ人ばかりになる
→ ローテーション表を作る、
→ 過去参加者の履歴を共有する(任意)
といった工夫で偏りを減らせます。
悩み③ 意見がまとまらない
→ 一旦「持ち帰り」や「再調整タイミング」を設けることで、冷静な合意に近づけます。
PTA役員決めのためのテンプレート(例)
① 事前アンケート(例)
Q1. PTA役員の参加について
・できる
・難しい
・条件があればできる
Q2. 得意なこと(複数回答可)
・書記
・会計
・案内作成
・イベント補助
…
② 決定時の案内テンプレ
皆様、本日はPTA役員決めにご参加いただきありがとうございます。
本日は以下のルールで決定を進めます…(省略)
よくある質問(Q&A)
Q. 役員を断ったらどう思われる?
A. 正直に事情を伝えることで、理解されることが多いです。
Q. 役割を代わってほしいと言われたら?
A. 断る場合も礼儀を持って、前向きな協力の姿勢を示すと円滑です。
Q. 決め方がない学校もある?
A. 学校によってルールや文化は異なります。まずは学校側の意向を確認しましょう。
Q. 外部の助っ人(祖父母・保護者以外)は参加できる?
A. 役員は基本的に保護者対象ですが、学校や会則により許可されるケースもあります。
Q. 途中で辞退したい場合は?
A. 辞退理由を整理し、早めに関係者と相談して対応を決めましょう。
まとめ|PTA役員決めは「公平 × 説明 × 協力」
PTA役員決めは、
- ルールを最初に確認する
- 意向調査から始める
- 透明性ある進行で合意を目指す
- 断る・助ける意思も尊重する
この4つを意識するだけで、
“みんなが納得できる決め方”になりやすくなります。
慣れないうちは緊張するかもしれませんが、
協力し合うことそのものがPTAの大きな目的です。
気負わず、前向きに進めていきましょう。

