5人が乗れる軽自動車の条件と注意点
軽自動車の室内が広いと、ホンダN-BOXのような車を見て、4人以上が乗れそうと思う方もいるでしょう。最近の軽自動車には、広々とした室内を持つ軽ハイトワゴンというタイプも多く、大人数での使用が可能だと感じるかもしれません。しかし、基本的に軽自動車の定員は4人までです。
それでも、特定の条件下では5人乗車も可能となります。この記事では、その条件と注意点について説明します。
軽自動車の乗車定員
通常、軽自動車の乗車定員は4人です。これは車検証にも記載されており、車内が広くても定員は変わりません。ただし、後部座席がない軽トラックなどの場合は、乗車定員は2人となります。
乗車定員の例は以下の通りです:
- 大人4人:〇
- 大人3人+子供1人:〇
- 大人2人+子供2人:〇
- 大人5人:×
5人乗りが可能な場合
軽自動車で5人が乗車できるのは、特定の条件が満たされた場合です。国土交通省の道路運送車両の保安基準第53条には、「12歳以上を大人とし、12歳未満の子ども1人は大人1人の1.5人分としてカウントする」と定められています。
つまり、以下のような場合に5人乗りが可能です:
大人1人・子供4人
大人2人・子供3人
この場合、12歳未満の子ども3人が大人2人分としてカウントされるため、合計5人まで乗車できます。ただし、12歳以上の人が1人でもいる場合は、定員オーバーとなるので注意が必要です。
子供のためのチャイルドシートの必要性について
チャイルドシートは、6歳未満の子供が乗車する際には必ず使用しなければなりません(6歳の誕生日までが対象です)。
例えば、大人2人と子供3人が一緒に乗車する場合、チャイルドシートを使うとすべての人が乗ることができなくなることがあります。
しかし、道路交通法施行令(第26条の3の2の第3項)では、特定の条件下ではチャイルドシートの使用が免除されることがあります。それは、「乗車人数が多いために、すべての幼児にチャイルドシートを使用すると全員が乗車できなくなる場合」です。
これは、大人2人と子供3人が乗車する際に、チャイルドシートを設置すると全員が乗れなくなる可能性があるため、その場合にはチャイルドシートの設置が免除されることを意味します。ただし、できるだけ多くの子供に対してチャイルドシートを使用することが求められています。
チャイルドシートを使用しないことや、シートベルトの数が乗車人数に足りない場合は、事故が発生した際に受ける身体的なダメージを増大させる可能性があるため、注意が必要です。
軽自動車の定員オーバーについての罰則
以下のような状況が考えられます:
お酒を飲んだ友人を迎えに行った際、その友人が他の友人も一緒に送ってほしいと頼んできたが、結果として定員オーバーになる。
「ちょっとそこまでだから」と考え、定員オーバーでも大丈夫だろうと思う。
定員オーバーで走行した場合、違反となります。定員外乗車違反の罰則は以下の通りです:
軽自動車・普通車・二輪車:違反点数1点、反則金6,000円
大型車:違反点数1点、反則金7,000円
定員オーバーで走行することは避けるべきです。違反点数や反則金が少ないとはいえ、事故が発生した場合には取り返しのつかない結果になる可能性があります。
まとめ
軽自動車で5人乗車することは可能ですが、全員が大人である場合は不可能です。安全を考慮して、子供を乗せる場合でも、1人につき1つのシートとシートベルトを使用することが最善です。
過去には、若者が軽自動車で定員オーバーの状態で走行し、事故によって命を落とすという悲しい事例がありました。
安全運転を心がけましょう。
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